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ワイン地図に温暖化の影響

フランスでは連日30度を超える日が続き、熱波の中に入ってしまったようです。フランスのテレビで、温暖化の影響を観察するためにフロンサックというボルドーのシャトーが紹介されていました。地下の15度に保たれた場所にワインが貯蔵されているのですが、同じテロワールのヴンテージワインを飲み比べてみると、1980年のワインのアルコール度数は12.5度、25年後の2005年では13.5度。さらに2010年には15度になっています。

 

すでに温暖化対策をしている多くのブドウ栽培家がいますが、技術やブドウを温暖化に対応させていかないと、アルコールがあまりにも高くなり、売れなくなります。温度が高くなれば、ブドウの中の糖分が多くなり、アルコール度も上昇してしまうのです。そのブドウ畑ではメルローが赤ワインの80%を占めていますが、温暖化の影響を最小限にするために糖分の少ないカベルネ・フランなどの別の品種に植え替えています。葉を上に茂らせて太陽の光がブドウの房に当たらないようにするという別の対策もあります。植え方の工夫もされています。10メートルの深さにまで根が届くようにしてやると、水を吸いやすくなり、その分涼しくなり、暑さに対応できるのです。

 

アメリカの気候学者は、温暖化はワイン地図を変える可能性があると言っています。イギリスやデンマーク、スウェーデンの南部、ベルギー、ケベックでは、すでに温暖化の恩恵でワインが作られています。新しい国や新しい地方で品質の良いワインが作られるようになれば、地図が変わっていくのは当然です。その変化はフランス国内にも及び、ブルターニュやノルマンディでもワインが作られるようになるかもしれません。そうなれば産地が変わることになっても、フランスがワイン大国であり続けることができるでしょう。しかし今の気温から2度から3度上がるとでも今のフランスのブドウ畑の89%の危機にさらされます。30年後にはブドウの地図はかなり北上することになります。

 

Merlot grapes in Bourg vineyard.jpg
Par michael clarke stuffFlickr: Bourg vineyard 01, CC BY-SA 2.0, Lien

le 10 juin 2017
cyberbloom
 

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