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レオナルド・ダヴィンチ、フランスに招かれて500年

今から500年前の1516年の秋、レオナルド・ダヴィンチはフランソワ1世の招きで、ロワール川流域のクロ・リュセ城に居を定めました。クロ・リュセ城はフランソワ1世の居城であるアンボワーズ城にほぼ隣接していますが、当時64歳だったダヴィンチは、このフランス王と友好を深めるため、数人の弟子とともにアルプスを越え、はるばるイタリアからやってきました。こうしてダヴィンチはクロ・リュセ城の彼の寝室で、1519年5月2日に亡くなります。彼の遺志により、王の居城の中にあるサン・フロランタン教会堂に葬られました。この教会は1808年に取り壊され、現在彼の墓所はサン・ユベール礼拝堂に移送されています。

 

今年2016年は、ダヴィンチが滞在を開始した1516年から500年目。彼が亡くなるまで滞在したクロ・リュセ城では、2016年から2019年まで、ダヴィンチのフランス滞在を記念して様々なイベントが行われます。

 

例えば、2016年6月17日から12月31日まで開催される「クロ・リュセ城からルーブル美術館へ、レオナルド・ダヴィンチの3つの傑作」展。この展覧会は、ダヴィンチがローマからアンボワーズに旅立つことになった重要なエピソードを解き明かします。またダヴィンチは、フランスにやってくる際、豊富で多様性に満ちた彼の業績を物語る手帳のすべてやクロッキーと、今日ルーブル美術館に所蔵されている「聖アンナと聖母子」、「洗礼者聖ヨハネ」、そして有名な「モナリザ」という3つの傑作絵画をローマから持ってきました。展覧会では、500年の間にこれらの絵画についてどのように神話が築き上げられていったかについても光を当てています。イタリアでどのようにこれらの作品が生まれ、アンボワーズからパリにやってきたか。他にも夏休み時期には夜間の開館など様々なイベントが目白押しです。

 

電車でパリのオーステルリッツ駅からアンボワーズ駅まで2時間。駅からはアンボワーズの中心街まで連絡バスが年中運行しています。歩いても王の居城まで20分、クロ・リュセ城まで30分とのことですので、ぜひこの機会にこの夏、このロワールのお城の1つを訪ねてみてはいかがでしょうか?!

下の絵はアングルの「レオナルド・ダ・ヴィンチを看取るフランソワ1世」。

 

Francois I recoit les derniers soupirs de Leonard de Vinci by Ingres.jpg
By Jean Auguste Dominique IngresPetit Palais 19th Century Collection, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7138933

le 30 mai 2016
cyberbloom

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