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マティスとルオー展

マティスとルオー展が、2017年1月14日から3月26日まで東京のパナソニック汐留ミュージアムで開催された後、4月4日から5月28日まで大阪のあべのハルカス美術館で開催されています。ジョルジュ・ルオー(1871-1958)とアンリ・マティス(1869-1954)は、二人ともパリ国立美術学校のモローの教え子でした。マティスはフォーヴィスムの色彩画家として、ルオーは独特の重厚な宗教的な作品で有名ですが、これまでそれほど親しい関係とは思われておらず、作風も違うこの二人の画家の関係が改めて注目されたのは、2006年にマティスからルオーに宛てた手紙が見つかったことによるそうです。

 

これらの手紙を発見したパリ市立近代美術館主任学芸員のジャクリーヌ・マンク氏が往復書簡集を編さんし2013年にスイスで出版しましたが、2017年1月にはこの日本語訳である『マティスとルオー 友情の手紙』がみすず書房から出版されました。ルオー作品を多数所蔵するパナソニック汐留ミュージアムが監修しており、これに合わせて開催されるマティスとルオー展とともに1892年に出会った2人の半世紀以上にわたる交流がどのようなものであったか私たちに教えてくれるでしょう。未公開の手紙も展示されるそうなのでぜひ足を運んでみようと思います!

 

4月4日にはジョルジュ・ルオー財団理事長でルオーのお孫さんであるジャン=イヴ・ルオー氏が、展覧会の開催を記念した講演会「わが祖父、ジョルジュ・ルオー」 をされ、祖父ルオーの思い出とその芸術について語ってくださったそうで、行けなくて本当に残念でした。ぜひ内容を知りたいのですが…

 

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