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ジバンシィとヘップバーンの友情

3月13日パリでユベール・ド・ジバンシィ Hubert de Givenchy が91歳で亡くなりました。彼は1952年弱冠24歳で自身のメゾン「ジバンシィ」を設立し、女優のオードリー・ヘップバーン、元モナコ王妃のグレイス・ケリー、ケネディ元米大統領の夫人ジャクリーン・ケネディをはじめとする多くのセレブの衣装をデザインしたことでも知られています。

 

ことにオードリー・ヘップバーンとの関係はとても親密なものでした。ジバンシィとヘップバーンが知り合ったのは、彼女が出演した1954年の映画『麗しのサブリナ』が製作された時でした。主人公のサブリナを演じるヘップバーンのための衣装をジバンシィが手がけたのです。1957年の映画『パリの恋人』ではさらに2人の距離が縮まり、彼らの友情は1993年1月20日、ヘップバーンが亡くなるまで続きました。2015年にジバンシィは英紙『Telegraph』で2人の関係を「一種の結婚のようなもの」だったと語っています。

 

1992年不治の病を宣告されたヘップバーンは、ロサンゼルスからスイスの自宅に帰ることを望みました。しかし、すでにその体力の残っていない彼女のために、ジバンシィはやはり彼女の友人であったメロン財閥当主のポール・メロンの妻バニー・メロンと共にプライベートジェットを手配します。

 

こうしてスイスの自宅で最後のクリスマスを過ごすことができたヘップバーンは、その10年以上前からパートナー関係にあったロバート・ウォルダーズに「これまでの人生のなかで、いちばん素晴らしいクリスマスだった」と語ったということです。

 

オードリー・ヘプバーン
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le 30 avril 2018
cyberbloom

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