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Column de saison

エマニュエル・マクロンの執務室にあるストリート・アート風 Marianne

エリゼ宮フランス共和国大統領執務室からマクロン氏の発言が中継されるたび、彼の左上に必ず映るストリート・アート風の「マリアンヌ」のポスターがちょっとした話題になっています(リンク参照)。「マリアンヌ」はフランス共和国を擬人化した女性のイメージで、フランスのシンボル。フランスの切手にも使われていますね。

 

実はこのポスター、アメリカを代表する大物ストリートアーティストObey(オベイ)ことShepard Faiey(シェパード・フェアリー)の作品。彼は2008年のアメリカ大統領選挙の際に使用された「HOPE」というロゴをあしらったオバマ前大統領のポスターで世界的に有名になりました。

 

彼はすでに「マリアンヌ」を素材にして、2016年6月にパリ13区の建物に15メートルの巨大な壁画を描くインスタレーションを行っています。これは2015月11月にバタクラン襲撃を被ったパリの人たちへのシェパード・フェアリーからの支持表明でした。「(今まで通り)やりたいようにやって。あなたたちの哲学を何も変えないで。」この作品は、彼の以前の作品 Make Art, Not War (Faites de l’art, pas la guerre) のスピン・アウト作品で、スローガンがフランス共和国のスローガン Liberté, Égalité, Fraternité に差し替えられ、マリアンヌ像の背景には三色旗をあしらったデザインになっています。バタクラン襲撃時 Facebook 上の彼の証明写真にも使われていました。19世紀のレトロな雰囲気の女性像がモデルのこの作品たちは、彼の政治的なコミットメントの証なのです。

 

世界的に有名なアーティストに取り上げられることによって、フランス共和国のスローガンLiberté, Égalité, Fraternitéも世界的に有名になるかも?!ですね。

 

Eugène Delacroix - La liberté guidant le peuple

 

le 30 janvier 2018
cyberbloom

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