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Column de saison

美術館のヨーロピアン・ナイト

今週の土曜日、ヨーロッパ評議会の文化協定に調印した国のほぼすべての美術館が18時から真夜中まで無料で開館されます。2005年以来5月18日に一番近い土曜日に開催されているのですが、フランスでは他国に比べ圧倒的に多い1200以上の美術館が、この「美術館のヨーロピアン・ナイト」に参加しています。解説を受けながらの見学、懐中電灯を持っての見学、コンサート、子供たちのアトリエ、映画上映、花火など、様々なイベントが繰り広げられます。老若男女、音楽が好きな人も、文学が好きな人も、スペクタクルが好きな人も、何より美術が好きな人も、皆が楽しめるイベントです。

 

1999年にフランスで始まり、2005年にはヨーロッパ諸国でも開催されるようになり、今年で11回目を数えます。当初の100万人だった来場者数は年々増加し、今や倍増する勢いです。来館者は昼間とは違った雰囲気で美術館を体験するだけでなく、文化的なアイデンティティーを再発見するヨーロッパ共通のプロジェクトに参加する機会となるのです。

 

ほんの一部にすぎませんが、ユニークなイベントを紹介していきましょう。

 

ヴェルサイユのランビネ美術館では、18世紀風のチョコレートの試食会があり、グルノーブルのドーフィノワ美術館では、インドの叙事詩『マハーバーラタ』が上演されます。

 

ヴィトリー・シュール・セーヌのヴァル・ド・マルヌ現代美術館では840もの演奏法から成るエリック・サティの「ヴェクサシオン」が演奏されます。カルバドス県のバイユー美術館では、イングランド王ハロルド2世とノルマンディー公ギヨーム2世の間で戦われたヘイスティングズの戦いが、またアグドのレフェブ美術館では、巨大な木馬が登場するトロイ戦争が、アジャクシオのボナパルトの邸宅(国立美術館)では、第二帝政期の舞踏会が再現されます。

 

またパリ9区のギュスターヴ・モロー国立美術館では、モローのアトリエで彼の作品からインスピレーションを受けながらのデッサン教室が開かれ、誰でも参加できるそうです。

 

ルーブル美術館は年間900万以上、オルセー美術館は350万という驚くべき入館者数をそれぞれ誇っていますが、それに比べて、地方の美術館はしばしば集客に苦労しています。またあまり知られていないけれど、特色ある美術館も多いので、この機会にそれらを発見してもらう意味もあるのです。

Nuit des musées 8582.JPG
« Nuit des musées 8582 » par G.GaritanTravail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

le 15 mai 2015
cyberbloom
 

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