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フランス料理はなぜ世界無形文化遺産に選ばれたのか

フランス料理は2010年にユネスコの世界無形文化遺産に選ばれました。フランス料理の長い歴史と独創性のおかげで、一国の料理法の伝統がこのリストに載ったのは初めてのことです。フランス料理は何世紀にもわたってフランス独自の美食の様式を活用しながら発展してきました。

 

20世紀にフランス料理を近代化し、体系化したのは、オーギュスト・エスコフィエ Auguste Escoffierです。彼はレストラン経営とレシピ集の著述を通じて、伝統的なフランス料理に大衆化と革新をもたらし、またシェフという仕事に規律と節制を持ち込み、この仕事の社会的地位の向上に貢献したと言われています。エスコフィエは今の時代にも通用する5千のレシピが掲載された『料理の手引き』(Le Guide Culinaire)を出版し、またレストランに初めてコースメニューを導入しました。

 

とりわけミシュランガイドのおかげで飛躍的に発展したグルメツアーは、フランス料理の評判を世界中に広げました。同様にフランス料理に対する日本料理の影響を忘れてはいけません。70年代の初め、フランス人シェフたちは日本を旅行し、自分たちの料理をくつがえすような世界を発見しました。これらのふたつの料理のあいだを交錯する影響関係は、フランスでもよく食べられる天ぷらや寿司にいった料理にとどまりません。ムニュ・デギュスタシオン Menu Degustation、つまり同じような小皿が連続して出てくる料理は、懐石料理の伝統的な形式にヒントを得たものです。日本料理自体も、2013年にユネスコの無形文化遺産に選ばれました。

 

ユネスコがフランス料理を世界無形文化遺産として評価したのは、フランス料理に伝統があり、洗練されているという理由だけではありません。それが誕生日や結婚式や何かの記念日など、個人やグループの人生における最も重要な瞬間を祝うための社会的な実践という形をとっているからです。

 

Scallop - tangerine-gastrique
By stu_spivack (originally posted to Flickr as scallop) [CC BY-SA 2.0],
via Wikimedia Commons

le 10 aout 2016
cyberbloom
 

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