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Column de saison

新学期

フランスではヴァカンスが終わり、9月から仕事と学校が再開します。これをラ・ラントレ La rentrée と言います。「帰る、戻る」と言う意味で、つまりヴァカンスという非日常をくぐり、心も身体もリフレッシュして日常生活に帰るということなのでしょう。

日本の新年度は4月からですが、フランスの学校は9月始まりで、この月は1年のスタートでもあります。ヴァカンスも終わりに近づくと、デパートやスーパーでは「rentrée」の文字とともに、新学期セールのコーナーが特別に設けられます。親たちは子どもたちのためにカバンや文房具などを新たに買い揃えなくてはなりません。こうした支出は子どものいる家庭にはかなりの負担になります。この負担を減らすために、学校に通う6歳から18歳の子供がいる家庭に対し、新学期ごとにフランスでは「新学期手当」L’allocation de rentrée scolaire が支給されます。ちなみに2014年度は年齢に応じて、362,63ユーロから395,90ユーロが支払われます。

ヴァカンスが終わると、親たちには子供たちの学校の準備に追われる慌しい日々が待っています。一方で、子供たちは新学期が始まることをどう思っているのでしょうか?フランス・ギャルの「新学期 Le temps de la rentrée」の歌があります。その内容は「ヴァカンスのあいだ、あなたはカナリア諸島、私はサントロぺ。離れ離れになっていたけど、ヴァカンスが終わりようやく再会できるわね」といった感じです。

確かに、低学年の子供たちにとっては、フランス・ギャルの歌のように、ヴァカンスのあいだ離れ離れになっていた友だちと再会できる喜びがあるようです。しかし中学、高校と年齢が上がるにつれ、新学期を憂鬱に感じる度合いが上がるようです。今年、ツイッター上では #LeJourDeLaRentréeTu(「新学期の日、君は」)というハッシュタグの付いた中高生からの投稿が24時間のあいだに26500ツイートもあったそうですが、大方がヴァカンスが終わってしまうことを嘆き、学校に行きたくない気持ちをユーモラスに表現したものが多かったようです。

中でも起床時間に関する「ヴァカンスのあいだ就寝していた時間に起きなくちゃいけないことを知って、すごく落ち込む」というツイートを読むと、フランスの中高生がどれだけヴァカンスを満喫しているのかがわかります。受験に追われる日本の中高生から見ると、うらやましい限りですね。

ところで2014年度のラントレでは、今までの学校生活のリズムに大きな変化がありました。今までフランスの学校は土日以外にも水曜がお休みで、週4日制でしたが、これを去年から徐々に授業日数を増やそうと、水曜日の午前、もしくは土曜日の午前を追加の登校日としました。この一方的な変更に反発した親たちが子供の登校をボイコットするなど話題になりました。これもフランス人らしい反応ですが、今や子供の学力は国の将来を左右する大問題で、日本の「ゆとり教育」を思わせるのんびりした時間割では、厳しい国際競争に勝てないという危機感がフランス政府にはあるのです。

le 15 septembre
cyberbloom
 

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