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ノートルダム・ド・パリの危機

パリの中心部にあるノートルダム・ド・パリは、エッフェル塔と並んで、世界で最も知られるフランスの歴史的建造物で、毎年1200万人が訪れます。一方で、ノートルダム・ド・パリは850年以上もの時間と近年の公害によって劣化が著しく、壁は摩耗し、彫像は形を失いつつあります。壊れたガーゴイル(雨樋の機能をもつ怪物などをかたどった彫刻)はポリ塩化ビニールのチューブで代用しています。メンテナンスと修復は高くつきますが、政府からの援助は十分ではありません。

 

すでにこの大聖堂は歴史的に何度か改修が行われています。1844年から64年にかけてヴィオレ=デュックとラシュスという建築家の指揮のもと、大規模な改修が行われ、1967年には大きなステンドグラスが取り換えられました。1990年代にはファサードの全体が改修され、2013年には鐘が取り換えられたことも記憶に新しいでしょう。

 

ノートルダム・ド・パリは『レ・ミゼラブル』で有名なヴィクトル・ユゴーの作品のタイトルにもなっています。美しいジプシー娘、エスメラルダと醜い鐘つき男、カジモドの悲恋の物語ですが、ディズニーよって『ノートルダムの鐘』というタイトルでアニメ映画化されています。

 

ノートルダム・ド・パリはフランス政府から年間200万ユーロの補助を受けていますが、実際には1億ユーロ必要です。ノートルダム・ド・パリは信者や外国人観光客から入場料を取りたくないと考えており、それゆえ、外国に寄付を求めるのです。特にその視線はアメリカに向いていて、”Friends of Notre-Dame de Paris”という基金がすでに創設されています。基金の目標はノートルダム・ド・パリの維持管理と改修のために1億ユーロ集めることです。

 

ユゴーは今の大聖堂の姿を見たら、さぞかし悲しむことでしょうが、ディズニー映画になった彼の作品がアメリカ人たちに大聖堂に対する愛着を抱かせ、寄付金を集めるきっかけになっているとすれば、それは彼にとって喜ばしいことでしょう。

 

Notre dame paris gargouille.jpg
By Cornellier at English Wikipedia, CC BY-SA 3.0, Link

le 20 juillet 2017
cyberbloom
 

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