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もうすぐバレンタインデー

2月14日はバレンタインデー。日本では、女性が気になる男性にチョコレートをプレゼントし愛を告白する日となっていますが、本家フランスでは、ちょっと違います。フランスにおいてバレンタインデーは、恋人たちの記念日として、夫婦や恋人たちがお互いに花束やちょっとしたプレゼントを贈り合い、愛を確認する日なのです。

カトリックが伝統宗教であるフランスでは聖人暦を使用していますが、毎日がそれぞれ、ある聖人の記念日になっており、これらの聖人たちは皆何らかの守護聖人です。例えば1月3日はサント・ジュヌヴィエーヴ sainte Geneviève の日で彼女はパリの守護聖人、8月16日はサン・ロック saint Roch の日で彼は羊飼いたちの守護聖人です。そして2月14日は聖バレンタイン saint Valentin(フランス語の発音は、サン・ヴァランタン)の日で、聖バレンタインは恋人たちの守護聖人として信仰されてきた聖人であるため、教会が2月14日を恋人たちの祝日 la fête des amoureux としたのです。

それでは、なぜ聖バレンタインが恋人たちの守護聖人として信仰されてきたのでしょう。実は聖バレンタインは269年にローマ皇帝の迫害によって殉教したキリスト教司祭です。古代ローマでは2月15日はルペルカーリア祭という豊作を祈願する祭日でした。この前日、若い娘たちは自分の名前を書いた札を桶に入れ、祭りの日に男たちが桶から札をひいて、ひいた男と札の名の娘が、祭りの間パートナーになり、そのまま結婚したそうです。しかし皇帝クラウディウス2世(在位268-70)が、若い兵士に対しては、愛する人を故郷に残して戦いに出ると士気が下がるということで結婚を禁止したのです。

キリスト教司祭であるバレンタインは、かわいそうな若い兵士たちをみかねて密かに兵士の結婚式を執り行っていましたが、その罪で捕らえられてしまいます。当時ローマではキリスト教は異端の宗教として迫害されていたこともあり、ルペルカーリア祭の生贄としてバレンタインは祭りの前日の2月14日に処刑されました。このような経緯でキリスト教徒の間ではバレンタインが聖人に列せられ、処刑された日が恋人たちの日として聖バレンタインの日となったということです。

もっとも聖バレンタインの日が一般的に広まったのは17世紀のようです。かのシェークスピアも作品ハムレットの中でオフェーリアに「明日は聖バレンタインの日…」と歌わせています。いずれにせよ、フランスでは日本のように義理チョコなどという概念は存在せず、2月14日うっかりフランス人男性に義理チョコをあげると誤解されるかも !?

le 10 fevrier 2015
cyberbloom
 

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